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小話ひとつ。
ナルシカです。
今日もケータイでぺこぺこ打ったので、誤字等はご容赦を。
奈良家は名家と呼ばれるだけあって正月は忙しい。学者や薬師として国内各地で働いている一族の人間が本家に集い宴が催され、その間にも親父がお人好なんだか知らねえが独り身の忍仲間がお節料理目当てに家に来るし、独り身じゃねえ忍も家族で挨拶に来るし、そんなわけでオレは年始早々挨拶やら手伝いやらで暇がねえ。
だからオレが解放されたのは日も暮れかけた夕飯時で、といっても昼からずっと飲み食いしてるから腹はいっぱいで、台所で残ってる伊達巻きを見てあのアホを思い出してしまった。顔を思い出しちまったら、そういやあのアホは一人暮らしっつってたなっていらねぇことも思い出してしまって、十秒考えて、結局その伊達巻きと栗きんとんとかまぼこ黒豆数の子その他一式をタッパーに詰めて家をこっそり抜け出した。
ピンポンを五回鳴らしても出なかったので出かけてんのかめんどくせーと玄関に背を向けたところで、
「…シカマル?」
と後ろから声を掛けられる。いたのかよテメェ。
「よう」
「どうしたってばよ」
「別に」
入れろと言えば素直に通され、けれど中は暗くてなんだかむかついて近くにあった金パツをタッパーで殴ったら良い音がした。何すんだってナルトは怒鳴るがそのままタッパーを頭の上に置いてオレはさっさとこたつの上を片付ける。
「何だってば」
「ウチのおせち」
「…!」
「食おうぜ」
「―――っ!」
どうやらオレにもお人好の血がばっちり入ってるようでこんなとこまでのこのこ来ちまったわけだが、考え直してみりゃあ世に言う押しかけ女房と同じじゃねぇかと一人ツッコミを入れて、つまりはだいぶ恥ずかしいのでナルトの方が見られず意味もなくリモコンを並べ直していたら、なんでかナルトに抱き込まれて焦った。
「な、何だっ」
「…嬉しいってばよ」
「……そうか」
男ふたりで抱き合ってる図と言うのはあまり美しいもんじゃねえが、ナルトが喜んでんならいっかとほだされているオレもオレで。
「あけましておめでとう…だってば」
「…オメデト」
髪撫でられるのは不本意だが、今日くらいは好きにさせてやるか。
「ちゅーしていい?」
「却下!」
*あとがき*
独りのお正月を想像して寂しくなったシカマルでした。
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みずみずさま
あけましておめでとうございます、みずみずさん。コメントありがとうございます。
>非常に好みのど真ん中ストライク…
本当ですか?良かったです。
愛想なしで口も悪いのにナルトのことをちゃんと考えている彼が非常に好みで、ほんのり甘い彼等をこっそり応援しております。
2010年もそんなふたりをたくさん出せるようにしたいと考えておりますので、応援していただければ幸いです。
本年も拙いサイトではありますが、よろしくお願いいたします。
柚姫
>非常に好みのど真ん中ストライク…
本当ですか?良かったです。
愛想なしで口も悪いのにナルトのことをちゃんと考えている彼が非常に好みで、ほんのり甘い彼等をこっそり応援しております。
2010年もそんなふたりをたくさん出せるようにしたいと考えておりますので、応援していただければ幸いです。
本年も拙いサイトではありますが、よろしくお願いいたします。
柚姫